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スカイメモSを購入する場合の注意点


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スカイメモSという赤道義について


 星景写真の撮影においてマストアイテムと
言えば、

”高感度一眼レフカメラ”

”明るいレンズ”

”しっかりした三脚”
  
この3点がないと綺麗な星景写真を撮影すること
は難しいです。実際には高感度でなくても撮影
自体はできますが、現像したときにノイズが
多かったり、撮影時の天候条件に左右されやす
くなるので良い写真になりにくいです。

また撮影条件としては長時間露光となり低iso
で撮影していくと30秒を超えたあたりから星が
点ではなく流れだして線になり始めます。

これは地球が自転している以上仕方がないので
すがこの現象を解消するために赤道義を導入す
るようになります。
  
赤道義もポータブルタイプから重量級の物まで
ピンキリですが、今回は持ち運びに便利なポー
タブルタイプを取り上げてみました。
  
赤道義を取り扱っているメーカーも様々ですが
有名所だとケンコーとヴィクセンがメジャーで
す。

ここは個人的な好みや予算などでも分かれ所で
すがこの記事ではケンコーのスカイメモSとい
う赤道義について解説しています。
  


これはスカイメモSの標準セット+付属品の組合
せを見える化したシステムチャートです。

ケンコーのスカイメモSは価格的には入門用と
しては手が届きそうなのでスカイメモSを検討
される方も多いのではないかと思います。
  
しかしシステムチャート見ると分かると思いま
すが標準セットだけでは赤道義としては機能し
ません。
スカイメモS標準セット

標準セットは本体とショートプレート、明視野
照明装置の3点のみです。

ケンコーはなぜこれを標準セットにしているの
か私は理解できません。
  

ネジアダプターU3/8⇒U1/4
あと三脚もしくは雲台と固定するためのネジの
アダプターU3/8⇒U1/4が付属していますが、
ほとんどの三脚はU1/4なので標準サイズを
どうしてU1/4にしていないのかも謎です。

スカイメモSを赤道義として実用させるためには
標準セットにプラスして

➀微動雲台
微動雲台
➁アリガタプレート
アリガタプレート
➂専用ウエイト
ウエイト
➃明視野照明装置セット用アダプター
 (自作か他社製品)
明視野照明装置アダプター
➄三脚 耐荷重5kg~10kg程度
耐荷重5kg以上三脚
➅自由雲台(これは他社製品で好みの物)

自由雲台
  
上記の➀~➂はメーカー専用品で必ず必要にな
ります。

➃~➅は他社製品になるので個人の好みと予算
で変わってきます。

多少価格は張りますが標準セットではなく、最
初からフルセットを購入した方が2度手間になら
なくていいですし、届いたその日から実用で使
えます。
  

私は最初に標準セットだけを購入して初日にセ
ットして全然使えないことに気が付き、更に予
算の関係で2か月後に残りの物を一気に購入しま
した。
  
フルセットだと専用ケースもついてくるので、
絶対こちらの方がお得です。


    

赤道義を使う理由って何?

星景写真の撮影において三種のマストアイテムの
他に撮影テクニックがあります。

星景写真は長時間露光で撮影すると細かい
星々まで表現できます。
 
ISOを上げるほど短時間で撮影出来ますが、
ノイズが増えるため限界があります。
  
私はNIKON D7500を使っていますが
ISOを上げる場合は3200くらいで露光時間は
20秒から30秒くらいで撮影する事が多いです。

ISOを下げて露光時間を長くするとより
綺麗で細かい星を表現できるのですが地球の
自転の関係で30秒以上露光すると星が点では
なく線になって写ります。

理科の教科書で見たことがあるかと思いますが
グルグル回っている写真になります。
  

グルグル回って写っている星景写真も非日常的
で面白い写真ではありますが、星が点で写って
いる写真のほうがより星景写真っぽいですよね。

しかし星を点で写そうとすると先に説明した
とおりISOをあげるか、長時間露光するしかあり
ません。

長時間露光においてカメラのセンサーサイズは
写真の仕上がりにとても影響します。センサー
サイズは

マイクロフォーサーズ
⬇️
APS-C
⬇️
フルサイズ

センサーサイズ

の順番で大きくなっていきます。
センサーサイズはシャッターを切ったあとに
レンズを通過した光のデータを読み取る部分
ですが、このセンサーが大きいほどたくさん
のデータを一度に読み取れます。
    

星景写真撮影においてフルサイズ一眼レフが
使用されるのは高感度性能が高いこともあり
ますが、このセンサーサイズの大きさも選ば
れる理由の一つです。
  
APS-C機などはフルサイズに比べるとセンサ
ーサイズが小さいため、フルサイズと同じ撮
影設定では露光しきれません。この問題をク
リアーするためにはISOをあげるか露光時間
(シャッタースピード)を延ばすしかないわけです。

シャッタースピード

しかしフルサイズで撮影したものに近づけよ
うとした時、ISOで調整した場合は3200以上
になりノイズがかなり発生します。
引き延ばすとざらついた感じの仕上がりに
なってしまいます。

ノイズの説明

露光時間で調整する場合は星がかなり流れて
線状で写ってしまいます。

これでは星が点で写せません。

そんなとき活躍するのが
  
“赤道義”
  
です。
  

赤道義は北極星に軸を合わせることで地球
の自転と同期するシステムです。

自転の回転に同期した赤道義と一眼レフを
セットすることで長時間露光をしても、
自転と同期しているため星が流れて写らな
くなります。
  
結果、ISOをあげることなく長時間露光を
長く行っても星を点で撮影することが可能
になります。

これが赤道義を使う理由です。
   

赤道義の種類

ひとことで赤道義といっても用途によって
色々と種類があります。

天体観測など→大型赤道義

フルサイズ機+大口径レンズ→中型赤道義

コンデジ~フルサイズ広角レンズ
     ↓
小型(ポータブル)赤道義

に大別されます。
  

今回はポータブル赤道義についてクローズ
アップしてみたいと思います。

   

ポータブル赤道義ポラリエ

ポータブル赤道義の代表的なものは

“ビクセンのポラリエ”

出店:アマゾン

“ケンコーのスカイメモS”
skymemo-s
Kenko ポータブル赤道儀 スカイメモS レッド 455173
出典:アマゾン
  
ポータブルタイプはこの二つが代表的なもの
ですが、コンパクトで旅先に気軽に持って行ける
のはポラリエでしょう。

コンパクトといえどフルサイズ機+広角レンズ
くらいまでなら普通に搭載可能です。
ポラリエ単体だと対荷重は2kgまで、オプ
ションのクランプを使うと対荷重は6.5kg
までアップします。
  

ただしこのオプションめちゃくちゃ高いです。
ビクセンのオンラインストアーで購入すると
¥63,990(税込み、送料込み)
本体が
¥37,490(税込み、送料込み)
合計
¥101,480

もう少し奮発したら中型の赤道義買えちゃいますね。

   

赤道義の軸合わせの基準は北極星ですが、
オプションを使わない場合、ポラリエ単体
の場合かなりアバウトな合わせ方になります。

ポラリエ本体に穴が空いていて、この穴の
中央に北極星を持ってくるのですが穴がとても
小さく軸合わせは大変困難を極めます。
  
オプションのポーラメータを使うと北極星の
位置がスピーディーに確認できるのでこれは
本体と一緒に購入しておきたいパーツです!

北極星が見えない時でもコンパスを頼りに
ポラリエを北へセットすることで簡易的に
北極星にセットするのと同じ設定になります。
(磁気偏角を考慮するので厳密には真北でなはい)
  

出典:アマゾン

オプション極軸望遠鏡を使うともっと簡単に
軸合わせを行えます。(このパーツは純正
標準装備してほしい所です)

私個人としてはポラリエを使ったことはない
ので使用した感想は分かりませんが、価格
ドットコムやwebで調べてみると個体差も
あるのでしょうが大口径レンズなどを載せ
ると追従性能が低下したりする場合があるよ
うです。
  
オプションでウエイトも用意されており、
ウエイトでバランスを取ることもできますが
対荷重は6.5kgまでと少し頼りないです。

標準、広角レンズなどの組み合わせまでは
問題なさそうてす。
   

ポータブル赤道義スカイメモS

一方ケンコーのスカイメモSですが、
こちらも基本的な設定はポラリエと似ています。

北極星にセットするための極軸望遠鏡は標準
装備ですが、ポラリエに負けず劣らず痛い所
が多数あります。

基本セット

スカイメモs基本セット

まず基本セットがこの写真だけという。
このセットだけでははっきり言って何もでき
ません。
  
基本セットは

”スカイメモS本体+極軸望遠鏡”
”雲台セット用ショートプレート”
”明視野照明装置”

この三点で構成されています。

明視野照明はこれ!
明視野照明はこれ

これも作りがとてもチープです。on/offがすごく
敏感ですぐにスイッチが入ります。

スイッチonはこんな感じで光ります。

明視野照明スイッチonはこんな感じで光る

明視野照明スイッチon

スカイメモとドッキングするとこうなります。

明視野照明スカイメモとドッキング

  
(残念ポイント)
説明書にうたってある光軸調整に必要な1.5mm
の六角レンチは付属していないという…

普通の家庭でそんなごく小サイズの六角
レンチは常備してないと思いますので調整が
必要な場合は、100均かホームセンターに
ダッシュです!

  
この後に続くパーツは全てオプションパーツに
なります。

  

微動雲台

<必要度★★★☆☆>

微動雲台

微動雲台その2

このパーツはスカイメモと三脚をつなぐ雲台です。
微動とうたっているので確かに微動で”パン”
(水平回転)はできますが作りがしょぼすぎ。
あと垂直方向の固定も行えますので北極星に
固定するときにはあった方がいいかなぁ..

自由雲台

<必要度>★★★★★

これはもう絶対いるやつですね。
これがないとカメラの構図変更無理です。

そんなに高価なやつじゃなくてもいいので
一つ必ず用意しておきたいパーツです。

ていうか、これはマストアイテムなので標準
装備してほしいと思います。

とりあえず、これらのパーツを組み合わせる
とこうなります。

自由雲台

更に一眼レフを搭載するとこうなります。

一眼レフを搭載するとこうなります

ここで残念ポイント!

自由雲台をセットしたことにより、明視野照明
装置が取り付けれません。

ポラリエのようにポーラメーターでもあれば
簡易ながら北極星に位置会わせでまきますが、
スカイメモSにはそのようなオプションは用意
されておりません。

つまり、画像のパーツの組み合わせだと極軸
を合わせたあとにカメラをセットしなければ
ならないため、正確な極軸セットができるか
と言えば疑問です。

スカイメモを設計した方の意図がわかりませ
ん。

極軸を合わせたあと1
蓋を外すと…
極軸を合わせたあと2
穴があいてます
極軸を合わせたあと3
反対もカバーがついているので外すと…
極軸を合わせたあと4
極軸望遠鏡が出てきます。

中をのぞくとこんな感じ北極星を設定する座標
がプリントされています。

北極星を設定する座標

この座標に北極星の季節・場所ごとに合わせた
ポイントでセッティングするのですが、夜中に
暗闇で見ると全く見えません。

明視野照明装置の明かりで照らすわけです。

なので、明視野照明装置がないと極軸望遠鏡も
意味がありません。

ではどうしたらよいでしょうか?

ここにケンコーの金儲けのにおいがプンプン
します。

アリガタプレート&ウエイト

<必要度>★★★★☆

明視野照明装置とウエイトを付けるための
プレートです。

アリガタプレート1

ウエイト

これらをドッキングすると…

アリガタプレート&ウエイト

こうなります。

ちなみに明視野照明装置はそのままではつける
事ができないのでホームセンターで塩ビの
継ぎ手を購入して改造して取り付けています。

市販品は社外品だと¥1,000くらいで手に入る
ので買った方がいいんじゃないでしょうか…

私これ作るのに残業1Hかかりました。

明視野照明装置自作1

明視野照明装置自作2

明視野照明装置自作3

明視野照明装置自作4

明視野照明装置自作5

スカイメモSを愛用している方たちの間では
メジャーな方法のようです。WEBで検索すると
すぐにヒットします!

”スカイメモS 明視野照明装置 アダプター”

このキーワードでヒットします。

ここにいたるまでに

Kenko 天体望遠鏡アクセサリー スカイメモS/T用微動台座&アリガタプレート2 556641

¥ 10,224

Kenko 天体望遠鏡アクセサリー スカイメモS/T用バランスウエイト 1kg 455203

¥5,105

Kenko 天体望遠鏡アクセサリー スカイメモS/T用微動雲台 RD レッド 455272

¥9,581

Kenko ポータブル赤道儀 スカイメモS レッド 455173

¥31,896

自由雲台 クイックシュー付き Sinvitron 3way雲台 360°回転可能 アルミ製 軽量小型 水準器付き 縦横調節可能 最大負荷重量10kgまで

¥2,499

合計¥59,305

ビクセンのポラリエフルセットよりは安いですね。

私自身もスカイメモSを購入したときに最初から
フルセットを買わなかったので買い足しました。

スカイメモSの購入を検討されている方は、迷わず
フルセットを購入した方が良いかと思います。

赤道義を使うということは長時間露光を目的で
購入されるわけですからウェイト等もマストアイテム
と言えるでしょう。

スカイメモsのフルセットはこちらがおすすめ↓

>>星空撮影時のポイントはコチラから

   

スカイメモsの使い方について

スカイメモsのセット内容について解説してき
ましたが、次に使い方について説明します。

セッティングの仕方は取扱説明書にもとても難
しく、複雑なステップで解説されています。
  
私自身も最初は取説を見ながらセッティングし
ていましたが途中から

”あ~もう無理!”

って投げ出しそうになりましたね。
  
取説通りにやれば当然できるんですが、赤道義
初心者にはかなりハードルが高いと感じました。

一応取説通りに最後までやってはみましたが、

「この複雑なステップを暗闇の中で一人でやるの
は至難の業だぜ」

と思ったのはわたしだけではないはずです…
   

せっかく買ったのに現地でセッティングできな
くては宝の持ち腐れですからね。

それでもっと簡単にセッティングできる方法が
ないか調べてみたんですが、調べるとありまし
た。

それはアプリを使うことです。

スカイメモsの北極星導入はアプリを使えば一発ok!

スカイメモt-インスト画面

スカイメモtアップル版
スカイメモtアンドロイド版

アイフォンとアンドロイド版の2種類がありま
すのでご自身にあった方をダウンロードしてく
ださい。
  
ダウンロード後アプリを起動するとこの画面が
開きます。

スカイメモT初期画面

次に下から2番目の極軸設定をクリックします。

するとこの画面が開きます。
スカイメモ極軸設定

どこかで見たような絵ですね。
そうですスカイメモSの極軸望遠鏡をのぞいた
時に中に見えるスケールと一緒ですね。

こんなやつです。
スカイメモSスケール
  

あとスカイメモSのセッティングで必要になっ
てくる緯度、経度ですがの極軸設定の画面の右
上にある位置情報という部分をクリックしてく
ださい。

こんな画面にかわります。
スカイメモS経度・緯度

経度・緯度が表示されていますね?

緯度は観測場所によって異なりますがアプリの
位置情報をONにすることによってご自身がいる
場所の緯度を正確に表示してくれます。

  
アプリで表示された緯度を微動雲台に刻んであ
る数値と一緒になるよう調整します。

微動雲台緯度

その後は極軸望遠鏡をのぞいて先ほどのスケー
ルの中に北極星が写るまで微調整を行います。

北極星の探し方は一般的に大熊座(北斗七星)
の約5倍の距離の位置にいるとされています。

北極星の探し方
北極星はすごく明るいイメージがありますが
実際にはそこまでキラキラしていないので、
北斗七星を最初に見つけると分かりやすいで
す。

上図にあるように北斗七星をみつければあとは
5倍した延長線上にある明るい星が北極星です。
   
北極星を見つけたらスカイメモのスケールの中
心に北極星が来るように調整します。

大雑把な水平移動は三脚側で行い、微調整は
雲台のつまみを回して調整します。
雲台つまみ

極軸望遠鏡内スケールの中に北極星がはいって
きたら、あとはアプリで表示されてる位置と同
じ所に来るように微調整を行うだけです。

北極星セット

ちなみに三脚とスカイメモ本体の水平は最初の
段階で必ず水平になるようにセットしておきま
しょう。

水平が出ていない場合はアプリと同じ位置に合
わせても狂いが生じて、赤道義本来の性能が発
揮されません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ポータブル赤道義に
ついて私の失敗談も含めて解説させてもらいま
した。

星景写真は1年を通して撮影する事ができるの
で赤道義を一度購入しておけばどのシーズンで
も活躍することでしょう。
  
スカイメモSはユーザーにとって少し不親切な
所もありますが慣れてしまえば使用方法も簡単
ですし、カメラ単体で撮影する物よりはるかに
ハイクォリティーな写真を撮影できることは間
違いありません。

今後スカイメモSの導入を予定されている方に
向けてこの記事が参考になれば幸いです。

   
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